ゲランのアクアアレゴリアが発売20周年を迎え、人気のアクアアレゴリアコレクションに「ジンジャーピカンテ」と「ココナッツフィズ」の2種類の香りが登場しました。
発売に先立ち、東急プラザ銀座4階HINKA RINKA(ヒンカリンカ)内で集英社FLAG SHOPとゲランがメディアイベントを開催。
5月31日以降開催されているイベントでは、期間限定で先着スペシャルギフトもあります。
フローラ チェリージア、ジンジャーピカンテ、ココナッツフィズの三種類をLINEの友達追加でプレゼントされます(なくなり次第終了)
会場:東急プラザ銀座 4階2nd HINKA RINKA内 集英社 FLAG SHOP
(〒104-0061 東京都中央区銀座5-2-1)
ゲラン株式会社のフレグランスプロダクトマネージャーの斉藤氏が、アクアアレゴリアの纏い方について教えてくださいました。以下で香りの種類と共にご紹介します。
ゲランの歴史 GUERLAIN家の調香師たち
1828年にフランスのパリで生まれたゲラン。フレグランスに関してはこれまで5代にわたる調香師が1100を数える香りを作り出してきました。
初代のピエール フランソワ・パスカル・ゲラン。女王陛下御用達のお墨付きを受け創立50年足らずでヨーロッパ全土の宮廷が愛するゲラン帝国を築いた立役者。オーデコロンインペリアルはナポレオンの后妃Eugénieの依頼で作成されたものです。
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ビーボトルの蜂は、ナポレオン家の紋章です。
二代目は、みんな大好きジッキーの生みの親エメ・ゲラン。合成香料をそれまでの天然香料と組み合わせることにより、それまでの天然香料だけでは表現できなかった「官能性」を持つJickyを生み出した近代香水の祖です。
3代目はジャック・ゲラン。ミツコ、ルールブルー、夜間飛行、シャリマー、アプレロンデ、など様々な傑作を世に送り出した20世紀を代表する調香師です。エメ・ゲランの甥にあたり、エメは弟子に取ったジャックに生涯を捧げて教育したと言われています。
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4代目は、ジャン・ポール・ゲラン 。アクアアレゴリアコレクションやシャマード、サムサラ、ナエマその他沢山の名香をクリエイトしています。
そして、ゲランの歴史始まって以来はじめて、一族ではないティエリー・ワッサー氏がマスターパフューマ―として選ばれました。
ずば抜けた才能と、嗅覚を認められてゲラン家門外不出のフォーミュラーノートがティエリー氏に渡されました。2008年、ティエリー・ワッサー氏は「ネ(最高の調香師の称号)」を獲得し、ゲランの新たな調香師となったのです。
ティエリー・ワッサー氏は毎月、製品の原料である自然の恵みを探求する旅に出ます。安定した品質の香料を得るためや、仕入れ先の品質管理などを管理する一面もあります。
アクアアレゴリアコレクションでは、様々な自然の情景を切り取ったフレッシュな香りを展開しています。
ミクソロジーとは?ゲランの香水は調香師が作り上げた作品
今回のミニセミナーのお話で、一番感動したことはゲランの香水に対する想いです。
その思いは、ミクソロジーのお話の下りで聞けました。
だそうです。私は重ね付けの事かと思っていました。
以下が実際に話されたゲランの香水について。
ミックスと言うと重ね付けをイメージされる方がいらっしゃるかと思うのですが、ゲランにおいてはそのようなことはご案内は、いたしません。
香り一つ一つが完成された作品であるからこそ、調香師に敬意を払って香りを混ぜることはしません。
ただ、洗練された香りであるアクアアレゴリアの複数の香りを空間で楽しむことができるといったお話でした。
香水が「芸術か否か」意見が分かれるところでありますが、少なくともゲランは香水の始まりが、天然の花の香料だけを使用した、単純で薬用的なものであったところに合成香料を調合し、その表現力を高めて実用性のある芸術として高めたことは事実です。
もしも香水が実用的な側面だけで事が足りるなら、ミツコもルールブルーも生まれることはなかったでしょう。
新しく出た香り2種をご紹介します。あわせておすすめのミクソロジースタイルも。
アクアアレゴリア ジンジャーピカンテ(Ginger Piccante)
ブランド | ゲラン |
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調香師 | ティエリー・ワッサー |
香調 | フレッシュ シトラス トップ:レモン・ペッパー・ベルガモット ハート:ジンジャー・ローズ ベース:ホワイトムスク・シダーウッド |
発表年 | 2019年 |
香りの感想 | フレッシュなジンジャーをシュガーレスで頂くイメージ。アクアアレゴリアコレクションのハーバフレスカの清涼感に匹敵します。トップで元気よくスパイスがはじけて、本当にショウガなのですがティーっぽい印象も受けます。ちょっとトーンが違いますがアルベルトモリヤスのテファンタジーを明るくよりフレッシュにしたイメージ。男性が纏っていてもアクアディパルマのシトラス系のコロニア風な感じもするのでとても素敵だと思いました。夏にユニセックスで使用できます。肌に馴染むと若干甘くなってきました。ラストがシダーウッドなので鎮静感もあります。 |
新発売となったジンジャーピカンテとココナッツフィズは、前評判からジンジャーピカンテの方が話題に上がっていたような気がします。私自身も、帝国ブティックで試香した時に、どちらかと言えば甘いココナッツフィズよりも辛口目のジンジャーピカンテが好みではありました。
アクアアレゴリア ココナッツフィズ(Coconut Fizz)
ブランド | ゲラン |
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調香師 | ティエリー・ワッサー |
香調 | フルーティー シトラス トップ:ベルガモット、ココナッツ ウォーター ハート:ウォーターフルーツ、ココナッツ、フリージアノート ベース:トンカビーン、サンダルウッド、ホワイトウッド |
発表年 | 2019年 |
香りの感想 | ファーストインプレッションは、ジンジャーピカンテを試した後だったので非常に甘く、とことん甘さだけが感じられて自分はつけないかな・・と感じました。しかし、サンプルを頂いて、実際に肌にのせてみるとトンカビーンをバックグラウンドにした優し気な甘さ。まるでアーモンドのような心地よさです。甘さが引いてくるとサンダルウッドが癒しを与えるかの如く包み込みます。この柔らかな瞬間がたまりません。 |
ココナッツフィズを最初に試した時に脳内で結びついたのが日焼けしたサーファー。ココナッツ=常夏で、勝手にサーファーの方向けの香水と思ってしまいましたが、海ではなくても夏場ならグルマンとは違ったソフトな甘さを演出できる香りだということに使ってみてから気づきました。
昨日家族で銀座散策中に前方からフワリフワリと鼻先をくすぐる甘い香りが。もしかしてつけたの?って聞くとココナッツフィズ5プッシュしたと(^_^;)
これムエットよりも自分から香るよりも、人から夏に香ってくるとソフトな甘さビーチの木陰感⛱🏖で最高です。 新発見。#アクアアレゴリア #ゲラン pic.twitter.com/1vwKfD6exo
— 香水手帖 (@perfumelon2) 2019年6月3日
GUERLAINおすすめのミクソロジースタイル
ゲランのおすすめのミクソロジースタイルをご紹介します。
一番のオススメは、動画でもご紹介されていたベルガモットカラブリアとジンジャーピカンテの組み合わせ。
ベルガモットカラブリア、これすごく良い香りだということにイベントの後から気づきました。ベルガモット・・と名がついているから単純なシトラスと思ってあまり関心がなかったのですが後日試したところ、
ゲランが誇るゲルリナーデ(天然香料)が見事に層をなしていてタダの柑橘ではありませんでした。詳しくは店頭で(笑)香りを画面から伝えられるといいのですが。
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ゲランのベルガモットはどんな香りとでも相性が良いので、ベルガモットカラブリアはアクアアレゴリアのすべての種類に組み合わせられます。なかでもゲランがおすすめするのは
◇ジンジャーピカンテ×ベルガモットカラブリア
いずれかとの組み合わせです。その他のミクソロジーは以下。
ミクソロジー | ※マーカー部分がイチオシ |
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フローラチェリージア | ◇ローザロッサ ◇テアズーラ ◇リモンヴェルデ ◇ジンジャーピカンテ ◇ココナッツフィズ |
マンダリンバジリック | ◇パッシフローラ ◇ココナッツフィズ ◇ローザロッサ ◇フローラチェリージア ◇リモンヴェルデ ◇テアズーラ ◇ジンジャーピカンテ |
ペラグラニータ | ◇ローザロッサ ◇ハーバフレスカ ◇パッシフローラ ◇フローラチェリージア ◇ジンジャーピカンテ ◇ココナッツフィズ |
我が家にあるアクアアレゴリアはリモンヴェルデとハーバフレスカですが、ハーバフレスカはミントがきいていて、ちょっと他にはない感じの香調です。ミントが好きではないとやめたほうが良いですが、私的にはべたつく夏を吹っ飛ばすにピッタリの香りです。詳しくはドギー本澤さんのレビューをご参照ください。
また、今回はシャワージェルとボディローションも一緒に発表されました。
香り物は好きだけれど、香水はちょっと・という方も、気軽にゲルリナーデを楽しめます。
超レア!190周年ゲランオリジナル蜂のラペルピン
セミナー登壇されていた斉藤さんの胸元に蜂のラペルピンが。
目が釘付けになってしまい、由来を尋ねたところ快く答えてくださいました。
ゲランの190周年を記念して、手仕事で作られたラペルピンだそうです。
ナポレオン家の紋章、蜂が止まらずにはいられないほどの芳しい香りのゲランに相応しいラペルピンです。
ゲランのスカーフ
余談でサロンドパルファンのお話をしたのですが、ゲランの香水柄スカーフ、昔にもパリで販売していたそうです(現在は不明)
窓ちゃんの10ml✖︎二本が12960円よく考えたら結構高い笑 ゲランラールエラマティエールは20(だったっけ)で一万以下だったし。適正価格がわからなくなる病。
ヽ(´o`; #ゲラン #Perfume #GUERLAIN pic.twitter.com/886DlFPZUC— 香水手帖 (@perfumelon2) 2018年11月22日
今年のサロンドパルファンのプロモも楽しみですね。
最後に、ティエリー・ワッサー氏の言葉を読売新聞から引用いたします。
「香水の創作は、夢と香りがピタリと重なり合う瞬間を求めることです。」
フランスを代表する調香師のティエリー・ワッサーさん「『うまくできた香水は最初の夢と一致する』。ゲランの3代目調香師ジャックの金言です。香りを創る時、まず着想します。『最初の夢』です」「香水の創作は、夢と香りがピタリと重なり合う瞬間を追い求めることです」(詳しくは11日朝刊解説面で) pic.twitter.com/r2kkwGla6a
— 読売新聞 編集委員室 (@y_seniorwriters) 2019年1月10日
コメント
[…] きっかけは香水手帖さんのアクアアレゴリアのイベントレポートを見た事で、行ってみたいと思いました […]